人を見た時・話した時、他の人の話を聞いた時などに「〇〇さんは幸せそうだ」「〇〇は大変そうに見える」などと言うことがありますよね?
日本語の「~のように見える・思われる」を英語で表現する時に主に使われる英単語は3つです。
今回の記事では「~のように見える・思われる」という表現の単語の使い方、使う事ができるシチュエーションと例文、各単語の違いと類似表現についてお話します。
「~のように見える・思われる」という表現の英語
「~のように見える・思われる」という表現で使われる英単語は以下の3つです。
- look
- seem
- appear
以下で各単語を使ったシチュエーションを例文を紹介していきます!
lookを使ったシチュエーションと例文
lookは「見る」という意味がありますが「~のように見える・思われる」という意味も。
lookを使った「~のように見える・思われる」という表現は、対象の人や物を見た時の様子を表す時に使います。
- 主語 + look + 形容詞
- 主語 + look like + 名詞※
※この名詞を主語とした文が続くこともあります。シチュエーション④を参考にしてください。
それでは、lookを使った実際のシチュエーションと例文を紹介していきます。
シチュエーション①:人が泣いている→悲しそうに見える・思える
Emily looks sad.
シチュエーション②:お店の電気がついていない・ドアが閉まっている→お店が閉まっているように見える・思える
The post office looks closed.
シチュエーション③:雲の形が熊のように見える場合
That cloud looks like a bear.
シチュエーション④:ある男の人が子供と楽しそうに遊んでいたので子供が好きそうに見える。
He looks like he likes children.
seemを使ったシチュエーションと例文
seemは、対象の人や物の見た目による判断だけでなく、聞く・匂ぐなど色々な感覚で感じたことを基に判断して「~のように見える・思われる」という場合に使う事ができます。
客観的・主観的どちらの判断の場合も利用可能です。
- 主語 + seem + 形容詞
- 主語 + seem to be + 形容詞/名詞
- 主語 + seem like + 名詞※
- 主語 + seem that ~
※この名詞を主語とした文が続くこともあります。シチュエーション④を参考にしてください。
それでは、seemを使った実際のシチュエーションと例文を紹介していきます。
シチュエーション①:目が潤んで声が震えている→悲しそうに見える・思える
Sarah seems sad.
シチュエーション②:実家に何度電話しても電話にでない→外出中のように思える
My mother seems to be out.
シチュエーション③:良く知らない同僚からEメールが来た。文章から好印象を受けた。
John seems like a friendly guy.
シチュエーション④:近所の家にパトカーや救急車が来ていて何か事件があったように見える
It seems like there was an incident at a neighbour’s house.
シチュエーション⑤:近所の家から犬の鳴き声が聞こえるので犬を飼っているように思える」
It seems that my neighbour has a dog.
appearを使ったシチュエーションと例文
appearは、seemと同様に対象の人や物の見た目による判断だけでなく、色々な感覚で感じたことを基に判断して「~のように見える・思われる」という場合に使う事ができます。appearは客観的事実について述べる時に使用可能。
appearは、lookとseemに比べると若干かしこまった印象があります。
- 主語+ appear + 形容詞
- 主語+ appear to be+ 形容詞/名詞
- 主語+ appear that ~
それでは、appearを使った実際のシチュエーションと例文を紹介していきます。
シチュエーション①:昨日まで風邪をひいていた人が元気そうに歩いている。
She appears well today.
シチュエーション②:夜遅くに実家に行ったが電気がついていなかった。
My parents appear to be in bed.
シチュエーション③:同僚からメールが来たが明らかに勘違いをしている
It appears that he is mistaken.
look・seem・appearの違い
look・seem・appearの3つの単語を使った「~のように見える・思われる」という表現を紹介しましたが、ご覧の通り各単語の違いはとてもわずかです。
また、色々な辞書・本・オンラインの記事でその違いについて説明されていますが、見解に差異がみられます。
ここでは、私が参考にした辞書と参考書の説明を紹介します。
seem・appearの違い「ジーニアス英和辞書」
私の電子辞書に入っている大修館書店発行の「ジーニアス英和辞書」(第4版)では、seemとappearの違いについて以下のように述べています。
seemは客観的事実や主観的印象・気持ちについて述べるのに対し、appearは客観的事実について述べる
この記事ではジーニアス英和辞書の説明を基に例文を作りました。
なお、lookと他の2つの単語との違いについては説明されていませんでした。
look・seem・appearの違い「表現英文法」
田中茂範さんの「表現英文法」には、look・seem・appearの違いが説明されています。
look 視覚による判断から「……のようだ」
…
seem 主観的な総合判断に基づいて「……のようだ」(視覚に限定されていない)
…
appear 外見から見てそのようだ(対象がある様子で立ち現れているから「確かに」という意味合いがある)
ご覧の通り「ジーニアス英和辞書」のseemとappearの使い方に関する説明とは少し異なりますね。
「ジーニアス英和辞書」では、seemは主観的・客観的両方の視点からの考えを表すと説明していますが、「表現英文法」は主観的な視点からの考えと説明されています。
appearに関して「ジーニアス英和辞書」は、客観的な事実を表すと説明しているのに対し、「表現英文法」は外見から見た明らかな様子を表すとの説明です。
あくまで私の解釈ですが「ジーニアス英和辞書」はappearに関し、見た目からの判断に限らず客観的な事実を表し、一方「表現英文法」は外見から見た客観的な判断を表しているように思えます。
lookと他の単語の違いに関して「ジーニアス英和辞書」では説明されていませんでしたが、単語自体の意味から「表現英文法」の説明の通り、見た目で判断したものを表すという解釈で問題ないようです。
類似表現
look・seem・appearの類似表現として、聞こえた声や音や聞いた話で判断する時の「~のようだに聞こえる・思える」という表現のsoundのシチュエーションと例文を紹介します。
- 主語 + sound + 形容詞
- 主語 + sound like + 名詞※
※この名詞を主語とした文が続くこともあります。シチュエーション③を参考にしてください。
それでは、soundを使った実際のシチュエーションと例文を紹介していきます。
soundを使ったシチュエーションと例文
シチュエーション①:電話の声のトーンが低く悲しそうだった
He sounded sad.
シチュエーション②:電話で彼女のお母さんと話したがとてもいい人そうだった。
She sounded like a very nice person.
シチュエーション③:相手の話のつじつまが合っておらず動揺しているようだった。
He sounded like he was lying.
まとめ
この記事では、look・seem・appearを使った「~のように見える・思われる」という表現をシチュエーションと例文と共に紹介しました。
look・seem・appearの違いは若干あいまいですが、lookは見た目の判断に対してだけ使う事ができるのに対し、他の2つの単語は見た目の判断以外でも使う事ができます。
また、look・seem・appearの類似表現としてsoundという単語も紹介しました。
この記事がみなさんの英語学習に役立ちましたらうれしいです。
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